自動車税の環境性能割が2026年3月31日で廃止!何が変わるのかをわかりやすく解説

自動車税の環境性能割

車を買うときにかかる税金のひとつに「環境性能割」があります。

名前だけ見ると難しく感じますが、簡単にいえば、燃費性能のよい車ほど税金が軽くなる仕組みです。

この環境性能割は、2026年3月31日をもって廃止される方針が示されています。

この記事では、環境性能割とはどんな税金なのか、なぜ廃止されるのか、いつから何が変わるのかを、はじめて調べる人にもわかるようにやさしく解説します。

環境性能割とは?

環境性能割兎は

この章では、まず環境性能割の基本を整理します。

制度の意味がわからないまま廃止の話だけ見ても、何が変わるのかがつかみにくいです。

そこで最初に、環境性能割がどのような税金で、どんなときにかかるのかをやさしく確認します。ここがわかると、廃止の影響も理解しやすくなります。

自動車を取得したときにかかる税金

環境性能割は、自動車を取得したときにかかる税金です。毎年払う自動車税とは違い、購入時や取得時に一度かかる税金という点が特徴です。

JAFの解説でも、車の税金には「購入時」「保有時」「使用時」があり、環境性能割は購入段階でかかる税金として整理されています。

以前は「自動車取得税」という税金がありましたが、2019年10月の消費税率引き上げにあわせて廃止され、その代わりに導入されたのが環境性能割です。トヨタモビリティ神奈川やSOMPOダイレクトの解説でも、環境性能割は自動車取得税に代わって始まった制度だと説明されています。

燃費性能などに応じて税率が変わる仕組み

環境性能割の大きな特徴は、どの車にも同じ税率がかかるわけではないことです。燃費性能や環境性能が高い車ほど税率が低くなり、条件によっては非課税になります。JAFのQ&Aでは、登録車は0~3%、軽乗用車は0~2%の範囲で課税され、電気自動車は非課税の例として紹介されています。

一般向けの解説でも、環境性能のよい車ほど負担が軽くなる制度として説明されており、単純に「高い車ほど高い税金がかかる」というよりは、価格と環境性能の両方が関係する税金と考えるとわかりやすいです。たとえば、同じような価格帯の車でも、燃費基準の達成度によって税率が変わることがありました。

環境性能割はいつ廃止されるのか

この章では、いちばん気になる「いつ廃止されるのか」を整理します。ニュースや解説記事では「2026年3月末で廃止」と書かれることが多いですが、実際に確認したいのは、どの公的資料にそう書かれているのかという点です。

制度変更は時期の理解がとても大切なので、まずは正式な発表内容を押さえます。

2026年3月31日をもって廃止

財務省の令和8年度税制改正の大綱では、自動車税環境性能割および軽自動車税環境性能割は、令和8年3月31日をもって廃止すると明記されています。

国土交通省の資料でも同じ内容が示されており、現時点ではこのスケジュールで整理してよい状況です。

つまり、2026年4月1日以降は、これまでの環境性能割がなくなる方向です。「自動車税の一部が少し変わる」というより、取得時にかかっていたこの税目自体がなくなるという理解で見るとわかりやすいです。

2026年3月31日までの取得は従来ルール

あわせて重要なのが、2026年3月31日までに取得した自動車については、従来の環境性能割のルールが適用されるという点です。財務省と国土交通省の資料には、同日までの取得については従前の例によると書かれています。

このため、制度が変わる前後のタイミングで車を買う人は注意が必要です。単に「2026年に買うから関係ない」とは言えず、2026年3月31日までに取得したのか、それとも2026年4月1日以降なのかで扱いが変わります。ここは購入検討者が特に誤解しやすいポイントです。

なぜ環境性能割は廃止されるのか

なぜ適応されるのか

この章では、なぜ廃止されるのかを解説します。税金がなくなると聞くと、「利用者の負担を減らしたいから」と考えがちですが、公的資料を見るとそれだけではありません。

取得時負担の軽減や手続きの簡素化に加えて、国内自動車市場への配慮も背景にあることがわかります。

購入時の負担を軽くするため

国土交通省の税制改正概要では、環境性能割の廃止について、自動車ユーザーの取得時における負担を軽減し、簡素化するためと説明しています。つまり、車を買うときにかかる税金を減らし、制度もわかりやすくする狙いがあります。

一般向けの解説記事でも、環境性能割がなくなることで、車の購入時に必要な初期費用が下がる可能性があると説明されています。特に、これまで1%から3%の課税対象になっていた車では、数万円単位で差が出ることもあり、購入時の負担感に影響しやすいです。

国内自動車市場を活性化したい背景もある

国土交通省の資料では、米国関税措置が日本の自動車産業に及ぼす影響を緩和し、国内自動車市場の活性化を速やかに図ることも廃止理由として挙げられています。つまり、単なる家計支援だけではなく、産業政策の意味合いも含まれています。

この点は、一般向け記事だけ読んでいると見落としやすい部分です。公式資料まで見ると、今回の廃止は「税金を減らして終わり」という話ではなく、自動車業界全体への影響を考えた制度見直しとして位置づけられていることがわかります。

もともとは2年間の区切りで見直す流れだったが、今回は延長ではなく廃止が選ばれた

環境性能割は、最初から恒久的に固定された制度ではなく、燃費基準や税率区分を区切って見直しながら運用されてきました。実際、国土交通省の資料では、環境性能割の税率区分について「令和6年1月1日~令和8年3月31日」の適用期間が示されており、この2年間をひとつの区切りとして制度が動いていたことがわかります。

つまり、本来の流れであれば、2年の区切りを迎えたあとに次の基準や税率へ更新し、制度自体は続いていく形も十分考えられました。

しかし今回は、その区切りのあとに通常どおり条件を更新するのではなく、令和8年3月31日で自動車税環境性能割と軽自動車税環境性能割そのものを廃止する方針が示されました。財務省の令和8年度税制改正の大綱でも、同日をもって環境性能割を廃止し、同日までの取得については従前の例によると明記されています。つまり今回は「2年ごとの見直し」の延長線上にある小さな修正ではなく、制度そのものを終わらせる大きな見直しになっています。

こうした判断の背景には、単なる税率調整ではなく、政治的・経済的な事情があります。国土交通省の税制改正資料では、廃止の理由として、米国関税措置が日本の自動車産業に及ぼす影響を緩和すること、国内自動車市場の活性化を速やかに図ること、そして自動車ユーザーの取得時負担を軽減し、制度を簡素化することが挙げられています。要するに、もともとは2年間ごとに区切って見直す仕組みだったものが、今回は景気や産業政策まで含めた判断によって、次の2年間へ延長するのではなく、廃止へ方向転換したという流れです。

環境性能割が廃止されると何が変わるのか

この章では、利用者にとって何が変わるのかを整理します。

制度の説明だけだと難しく感じますが、利用者目線で見ると大きなポイントは「購入時の費用」と「制度のわかりやすさ」です。ただし、すべての車で同じ影響が出るわけではないため、その点もあわせて確認していきます。

車の購入時の支払い総額が下がる可能性がある

環境性能割が廃止されると、これまで取得時に払っていた税金がなくなるため、購入時の見積総額が下がる可能性があります。特に、もともと課税対象だった車では、その影響がわかりやすく出やすいです。ベストカーWebでも、ガソリン車やハイブリッド車では1~3%の取得税がなくなることで、負担減になる見込みだと解説しています。

たとえば、車両取得価格が高い車ほど、同じ税率でも金額差が大きくなります。そのため、普通車や価格帯が高めの車を検討している人ほど、「環境性能割がなくなる」ことの影響を感じやすいです。SOMPOダイレクトの解説でも、環境性能割は取得価格をもとに計算される税金として紹介されています。

制度が少しわかりやすくなる

環境性能割は、燃費基準や取得時期によって税率区分が変わるため、一般の人には少しわかりにくい制度でした。取得時期によって基準が変わる点もあり、税率表を見てもすぐには理解しにくい面があります。SOMPOダイレクトの解説でも、取得時期ごとに税率表が分かれていることが確認できます。

そのため、廃止によって「購入時にかかる税金の仕組みが少し単純になる」という見方もできます。もちろん、自動車税や重量税などほかの税金がなくなるわけではありませんが、購入時の税目がひとつ減ることは、利用者にとって理解しやすさにつながります。

どんな人が影響を受けやすいのか

この章では、廃止の影響を受けやすい人を整理します。環境性能割は、もともとすべての車に同じようにかかっていたわけではありません。そのため、廃止のメリットも人によって違います。特に注目したいのは、ガソリン車と電気自動車などの差です。

ガソリン車や一部ハイブリッド車を買う人

もともと環境性能割は、燃費性能が高い車ほど軽減されやすい制度でした。そのため、電気自動車などは非課税になりやすい一方で、ガソリン車や一部のハイブリッド車では税率がかかるケースがありました。JAFやSOMPOダイレクトの説明でも、その差が示されています。

このため、今回の廃止でメリットを感じやすいのは、これまで環境性能割を負担していた車を買う人です。とくに、燃費基準によって1%、2%、3%の対象になっていた車では、支払額の差が出やすいです。

もともと非課税だった車は影響が小さいこともある

一方で、電気自動車や一部の高性能なエコカーのように、もともと環境性能割が非課税だった車は、廃止されても直接的な金額メリットは小さい場合があります。制度がなくなること自体は同じでも、もともと払っていなかった税金がなくなるだけだからです。

そのため、「環境性能割が廃止されるから絶対に待ったほうが得」とは一概に言えません。自分が買いたい車が、現行制度でどの税率になるのかを確認して判断することが大切です。

環境性能割廃止で注意したいポイント

この章では、よくある誤解を防ぐために注意点を整理します。環境性能割がなくなると聞くと、「車の税金が全部安くなる」と思ってしまう人もいますが、実際にはそうではありません。制度変更を正しく理解するには、何がなくなって、何は残るのかを分けて考えることが大切です。

注意点はこの3つ

  • 廃止されるのは環境性能割であり、自動車税全体がなくなるわけではありません。
  • 2026年3月31日までの取得には、従来の環境性能割ルールが適用されます。
  • 同時にほかの自動車税制の見直しも進んでいるため、車種によっては別制度も確認したほうがよいです。たとえばグリーン化特例の延長や今後の自動車税のあり方の検討も公表されています。

特に大切なのは、「環境性能割が廃止される=車にかかるお金が全部減る」と考えないことです。購入時や保有時にはほかにも税金や費用があるため、最終的には販売店の見積もり全体で確認するのが安心です。

まとめ

ここまで、自動車税の環境性能割廃止について、制度の意味、廃止時期、理由、影響を整理しました。環境性能割は、2019年10月に自動車取得税の代わりとして導入された取得時の税金ですが、2026年3月31日をもって廃止される方針です。2026年4月1日以降は、これまでの環境性能割はなくなる方向で制度が動いています。

今回のポイントを簡単にまとめると、次の通りです。

  • 環境性能割は、車を取得したときにかかる税金だった
  • 2019年10月に自動車取得税の代わりとして導入された
  • 2026年3月31日で廃止される方針
  • 2026年4月1日以降は、取得時のこの税目がなくなる方向
  • ガソリン車や一部ハイブリッド車では、廃止の影響を感じやすい
  • もともと非課税だった車は、直接的な影響が小さいこともある

つまり、これから車を買う人にとっては、「環境性能割が廃止されるかどうか」だけではなく、自分が買う車が今の制度でどの税率になるのかを確認することが大切です。そのうえで、購入時期や見積額を比べると、より納得して判断しやすくなります。